プロマイドの売上げは人気のバロメーターを表すひとつの指標だ。これはロックという狭い市場からマーケットを広げるべくポップ化路線で勝負にでた昭和55年（80年）のもの。このデータからポップ期（幻の中期）のバウワウが一挙に一般への浸透度を高め、ファンの裾野を広げていったことが覗える。

これはPAX SCANNER誌が昭和58年（83年）に関東近県のコンサート会場の来場者を対象に行ったアンケート調査の結果である。今でこそ猫も杓子も武道館でコンサートを行う時代だが、その昔、武道館ライブはプロ・アマを問わずミュージシャンの最大の目標のひとつだった。星の数ほどいるミュージシャンの中で、1万人という大動員を行えるのはほんの一握りの「ビッグ」の証だったのだ。「コンサートに行きたいミュージシャン」ではオフコースを上回る人気の中島みゆきが19位とランクが低いのは、彼女の歌が武道館というのお祭り的ステージより、こじんまりとした音の良い会場で聞きたいと思っているファンが多いことを表している。